マスコミのキーマンと政府とが蜜月関係にある不思議
私が子どもの頃に観たテレビは過激でした。
ベトナム戦争が苛烈な時期であまりに残酷すぎる場面は削られていたのでしょうが子どもなりに深く考えさせられました。一番過激だった制作者はその後「すばらしい世界旅行」という旅番組を担当して報道現場を離れたことは最近知りました。
その後私から見るといかさま討論としか見えない番組が増えたのでケーブルテレビで英国BBCを観るようになりました。BBCを観て政治家と距離を置いた報道のあり方に感動したのを覚えています。
それでもイラク戦争のころからBBCも西側諸国の政治家が掲げる正義をそのまま報道するようになり、観なくなりました。後にこの問題は英国の法定で争われましたがBBCの面白さが元に戻ることはありませんでした。
それでも日本に較べると遥かにBBCの方が正論を見極める努力をしているように見えます。ですからネットで単純な事実を知るだけならNHKを見ますが重要で何が正しいのか考える材料が欲しい時には今でもBBCを見ます。
すっかり政府と蜜月関係を築いている日本の民放テレビはネットでさえスクープ以外は見なくなりました。ところがそのスクープ記事にさえ日本人一般や政府を絶賛し他国を蔑むコメントが目白押しなのには本当に驚かされます。
何とも不思議な世論形成装置としてマスコミがはたらいているのだと私は寒心します。